合格率で並べた資格【5.3%〜86.60%】
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合格率の下限は気象予報士の5.3%でした。
上限はFP3級学科(CBT)の86.60%。開きは16倍以上。
ただし、この2つは同じ物差しの上に乗っていません。
分母が申込者か受験者かは団体ごとにばらばら。
落ちたあと次にいつ受けられるかも、年1回から数日後まで資格で違います。
そもそも申し込めるかどうかは学歴・実務経験・前段の試験・研修修了の4つの型で決まります。
同じ試験でも、回によって倍近く動きます。
そもそも合格率を公表していない試験もありました。
確認したのは2026年8月時点で公表されているものです。
使ったのは9団体の公式ページとPDF資料。
日本商工会議所、不動産適正取引推進機構、行政書士試験研究センター、日本FP協会、IPA(情報処理推進機構)。
公認会計士・監査審査会、法務省、気象業務支援センター、消防試験研究センター。
比較サイトからの孫引きは使っていません。
公式発表そのままではない行が、いくつか混ざっています。
司法書士は、公式発表に合格率という項目がありません。
本文の5.2%は当サイトで割った数字です。
受験率も、IPAと行政書士試験研究センター以外は当サイトの計算。
社労士は数字にたどり着けませんでした。
中小企業診断協会は公式サイトに接続できず、ここも諦めています。
それ以外は公式発表をそのまま写しています。
結論
合格率は気象予報士5.3%からFP3級学科86.60%まで、16倍以上開きます。ただし横並びでは比べられません。公認会計士の7.4%は出願者が分母で、論文式試験の受験者で割ると35.1%。日商簿記2級は同じ級・同じ合格基準でも、統一試験の直近10回で11.9%から28.8%まで動いていました。
この記事でわかること
- 直近の合格率は気象予報士5.3%からFP3級学科86.60%まで、16倍以上の開きがある
- 公認会計士の公式合格率7.4%は出願者が分母、論文式の受験者で割ると35.1%になる
- 応用情報技術者は応募125,041人に対し受験82,668人で、3分の1が受けに来ていない
- 簿記2級の統一試験は11.9%〜28.8%まで動くのに、ネット試験は4年続けて30%台
合格率5.3%〜86.60%、公式発表を低い順に並べる
パーセントだけだと、何人が受けて何人が受かったのかが抜けます。実数も同じ表に入れました。
| 資格・試験 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 | 対象になった試験回 |
|---|---|---|---|---|
| 気象予報士 | 3,932人 | 208人 | 5.3% | 第65回(2026年1月) |
| 司法書士 | 14,418人 | 751人 | 発表なし | 令和7年度 |
| 公認会計士(論文式) | 4,665人 | 1,636人 | 7.4%(対出願者)/35.1%(対論文式受験者) | 令和7年 |
| 行政書士 | 50,163人 | 7,292人 | 14.54% | 令和7年度 |
| ITストラテジスト | 5,586人 | 836人 | 15.0% | 令和7年度春期 |
| 簿記2級(統一試験) | 4,821人 | 728人 | 15.1% | 第173回(2026年6月) |
| 宅地建物取引士 | 245,462人 | 45,821人 | 18.7% | 令和7年度 |
| 情報処理安全確保支援士 | 35,342人 | 7,333人 | 20.7% | 令和7年度 |
| 簿記1級 | 9,806人 | 2,076人 | 21.2% | 第173回(2026年6月) |
| 応用情報技術者 | 82,668人 | 19,319人 | 23.4% | 令和7年度 |
| 簿記2級(ネット試験) | 141,072人 | 46,351人 | 32.9% | 2025年度 |
| 簿記3級(統一試験) | 14,359人 | 4,854人 | 33.8% | 第173回(2026年6月) |
| 危険物取扱者 乙種第4類 | 60,662人 | 20,494人 | 33.8% | 令和8年4月〜6月 |
| 危険物取扱者 甲種 | 4,839人 | 1,683人 | 34.8% | 令和8年4月〜6月 |
| 基本情報技術者 | 147,186人 | 56,370人 | 38.3% | 令和7年度 |
| 簿記3級(ネット試験) | 276,477人 | 112,797人 | 40.8% | 2025年度 |
| FP2級 学科(CBT) | 27,310人 | 12,885人 | 47.18% | 2025年10月〜2026年2月 |
| ITパスポート | 271,352人 | 132,012人 | 48.6% | 令和7年度 |
| 危険物取扱者 丙種 | 4,030人 | 2,036人 | 50.5% | 令和8年4月〜6月 |
| 危険物取扱者 乙種第3類 | 3,039人 | 2,070人 | 68.1% | 令和8年4月〜6月 |
| 情報セキュリティマネジメント | 45,924人 | 32,141人 | 70.0% | 令和7年度 |
| FP1級 実技(日本FP協会) | 1,338人 | 1,012人 | 75.63% | 2025年9月 |
| FP3級 実技(CBT) | 42,409人 | 35,997人 | 84.88% | 2025年10月〜2026年2月 |
| FP3級 学科(CBT) | 42,641人 | 36,926人 | 86.60% | 2025年10月〜2026年2月 |
その列で最も高い値最も低い値
気象予報士5.3%は直近の回だけの話ではない
下限は気象予報士でした。
気象業務支援センターの資料を開きました。
実施状況の公開データ。
掲載は2026年3月13日。
通算第65回試験は受験者3,932人に対して合格者208人。
その前の第64回も5.2%。
受験者4,048人に対して合格者210人でした。
同じ資料には1994年の第1回からの通算も載っています。
受験者243,940人に対して合格者13,433人。平均は約5.5%。
第1回だけが18.0%と突出して高く、初期の数回で10%前後まで落ちます。
そのあとの30年ほどは、4%台から7%台のあいだを動き続けていますね。
低い水準は、この試験の常態です。
上限はFP3級の学科(CBT)で86.60%。
受検者42,641人に対して合格者36,926人。
並べれば16.3倍の差。ただし、同じ物差しの上には乗っていません。
司法書士は合格率そのものが発表なし
司法書士だけ、合格率の欄を空けています。
法務省が公表している令和7年度司法書士試験の最終結果。
受験者数14,418人と合格者数751人は書かれています。
ところが、合格率という項目自体がない。
割れば5.2%です。公式が出していない数字なので「発表なし」としました。
率が近くても合格者は45,821人と7,292人
実数の列を見ると、率だけを見ていたときと印象が変わります。
宅建は合格率18.7%。
合格者は年間45,821人。
行政書士は14.54%で、合格者は7,292人。
率の並びは近いのに、生まれる合格者の数は6倍以上違います。
逆に気象予報士は、1回の試験で合格者が208人しか出ません。
この試験の性格は「1回あたり200人前後」という実数のほうがよく表していると思います。
合格率が同じでも、合格者の実数は桁で違う。
就職や実務ではどうか。
その資格を持つ人は何人か。
効くのは実数のほうです。
簿記の受験者488,025人のうち86%はネット試験
簿記も同じ形です。
第173回の統一試験は3級14,359人・2級4,821人。
ネット試験の2025年度は3級276,477人・2級141,072人。
桁が変わります。
年度を揃えて数え直しました。
2025年度(2025年4月〜2026年3月)に実施された統一試験は第170回・第171回・第172回の3回。
3級52,723人・2級17,753人の合計70,476人です。
同じ期間のネット試験は2級・3級あわせて417,549人。
受験者は488,025人。
そのうち、およそ86%はネット試験を受けている計算になります。
日商簿記を「年3回の試験」と思って合格率を眺めると、母集団の大半を見落とします。
分母が申込者か受験者かで、合格率は7.9ポイント動く
試験に申し込んだのに、当日来ない人がいます。その人を分母に入れるかどうかで、合格率は動く。
| 資格・試験 | 申込者・応募者・出願者 | 受験者 | 受験率 | 差 |
|---|---|---|---|---|
| FP2級 学科(CBT) | 29,822人 | 27,310人 | 91.6% | 2,512人 |
| 情報セキュリティマネジメント | 50,226人 | 45,924人 | 91.4% | 4,302人 |
| ITパスポート | 307,266人 | 271,352人 | 88.3% | 35,914人 |
| 基本情報技術者 | 172,217人 | 147,186人 | 85.5% | 25,031人 |
| 司法書士 | 17,365人 | 14,418人 | 83.0% | 2,947人 |
| 宅地建物取引士 | 306,099人 | 245,462人 | 80.2% | 60,637人 |
| 行政書士 | 63,845人 | 50,163人 | 78.57% | 13,682人 |
| FP2級 学科(紙・2025年1月) | 28,099人 | 21,678人 | 77.1% | 6,421人 |
| 情報処理安全確保支援士 | 49,030人 | 35,342人 | 72.1% | 13,688人 |
| 応用情報技術者 | 125,041人 | 82,668人 | 66.1% | 42,373人 |
その列で最も高い値最も低い値
受験率を公式に出しているのはIPAと行政書士の2つ
受験率を公式に発表しているのは2団体だけでした。
IPAの統計資料には「受験率(受験者数/応募者数:%)」という定義が明記されています。
行政書士試験研究センターは、令和7年度の受験率を78.57%と書いています。
宅建・司法書士・FPの受験率欄は、各公式ページの申込者数と受験者数から当サイトで計算しました。
応用情報は125,041人が応募して82,668人しか来ない
差が最大なのは応用情報技術者試験です。
応募125,041人に対して、実際に会場へ来たのは82,668人。
その差、42,373人。3分の1が受けに来ていません。
この42,373人を分母に入れると、合格率23.4%は15.5%(19,319÷125,041)まで下がります。
同じ試験で、同じ合格者数。
それで数字が7.9ポイント動きます。
「合格率15%なら難関ってことでしょ?」
「合格率15%の難関」「合格率80%だから狙い目」。よく見る書かれ方です。
分母によります。
応用情報の23.4%は、応募者で割れば15.5%。
行政書士の14.54%と近い数字になりますね。
でも、この2つを並べて難易度を語っても答えは出ません。片方は会場に来た人の率、片方は申し込んだ人の率です。
宅建も60,637人が申し込んで受けていません。行政書士は13,682人。
「試験直前に間に合わなかった人」が相当な規模でいる、ということでもあります。
FP2級学科は紙77.1%・CBT91.6%
FPの2級学科は、同じ試験を紙とCBTの両方でやっていた時期があります。だから比べやすい形です。
2025年1月の紙は申請28,099人に対して受検21,678人。受検率77.1%。
2025年10月から2026年2月のCBTは申請29,822人に対して受検27,310人で91.6%です。
会場と日時を自分で選べるCBTのほうが、当日来ない人が少ない。
合格率も動きます。
紙が44.44%、CBTが47.18%。
CBTのほうが2.74ポイント高く出ました。
上の一覧表は、各団体の公式発表をそのまま並べたものです。分母の定義は揃っていません。揃っていない表として作ってあります。
公認会計士の7.4%と35.1%、どちらも嘘ではない
分母の話で最も極端なのが公認会計士試験です。
分母は出願者22,056人(名寄せ)
公認会計士・監査審査会が令和7年11月21日に発表した資料を開きました。
合格率の定義は「最終合格者数/出願者数(名寄せ)」とはっきり書かれています。
内訳はこうです。
出願者数(名寄せ)22,056人、短答式試験の受験者19,800人、短答式試験の合格者2,409人、短答式試験の免除者2,256人。
合格者と免除者を合わせて4,665人。
この4,665人が論文式試験を受けました。
最終合格は1,636人。
最終合格率は1,636÷22,056で7.4%。
論文式の受験者4,665人で割ると35.1%
分母を変えます。
論文式試験の受験者4,665人だけで割る。
1,636÷4,665で35.1%(当サイトで計算)。
この7.4%と35.1%。
どちらも嘘ではありません。
前者は「申し込んだ人のうち、その年に最終合格した割合」。
後者は「短答式を突破した人のうち、論文式に受かった割合」です。
多くの資格が受験者数を分母にしているなかで、公認会計士は出願者数を使っている。
この違いを知らずに一覧表で並べると、公認会計士だけが不当に低く見えます。
令和6年も出願21,573人・最終合格1,603人で合格率7.4%。
2年続けて同じ数字が出ているので、偶然ではありません。制度設計上そうなる構造ですね。
合格者の61.1%は学生、会社員は5.4%
同じ資料には、合格者の平均年齢24.6歳、最高54歳、最低16歳とも書かれていました。
出願者22,056人の内訳。
男性15,936人・女性6,120人。
女性比率は27.7%です。
最終合格者1,636人では男性1,244人・女性392人で24.0%です。
「学生」および「専修学校・各種学校受講生」が999人で構成比61.1%。
「会社員」は89人で5.4%。
合格率の低さは、母集団の大部分が学業に専念している層だという前提とセットで見ます。そうしないと読み違えます。
司法書士の合格者は平均42.05歳
司法書士も似た構造です。
法務省の発表では、合格者の平均年齢は42.05歳、最低17歳、最高74歳。
同じ低合格率でも、集まっている人がまるで違います。
簿記2級は11.9%〜28.8%、宅建は33点〜38点が動く
合格率を難易度の物差しにできない理由が、もうひとつあります。
統一試験の直近10回、幅は2.4倍
日本商工会議所が公開している受験者データで、簿記2級の統一試験を並べました。
| 回 | 実施日 | 実受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|---|
| 第173回 | 2026年6月14日 | 4,821人 | 728人 | 15.1% |
| 第172回 | 2026年2月22日 | 6,038人 | 911人 | 15.1% |
| 第171回 | 2025年11月16日 | 6,332人 | 1,492人 | 23.6% |
| 第170回 | 2025年6月8日 | 5,383人 | 1,193人 | 22.2% |
| 第169回 | 2025年2月23日 | 7,118人 | 1,486人 | 20.9% |
| 第168回 | 2024年11月17日 | 7,589人 | 2,187人 | 28.8% |
| 第167回 | 2024年6月9日 | 6,310人 | 1,442人 | 22.9% |
| 第166回 | 2024年2月25日 | 8,728人 | 1,356人 | 15.5% |
| 第165回 | 2023年11月19日 | 9,511人 | 1,133人 | 11.9% |
| 第164回 | 2023年6月11日 | 8,454人 | 1,788人 | 21.1% |
その列で最も高い値最も低い値
最低が第165回の11.9%、最高が第168回の28.8%。2.4倍の幅です。
合格基準は10回とも同じ。
簿記は70点以上で合格という絶対評価です。
その回の問題が難しければ合格率は下がり、易しければ上がる。それだけですね。
ネット試験は4年続けて30%台
同じ2級のネット試験を、年度で見ます。
2022年度37.1%、2023年度35.2%、2024年度35.7%、2025年度32.9%。
4年続けて30%台。高い年と低い年の差も4.2ポイントしかありません。
回ごとの難易度のぶれが、年間を通した集計のなかで平均されるからです。
同じ級・同じ合格基準なのに、統一試験の15.1%とネット試験の32.9%が並んでいる。
これを見て「ネット試験のほうが簡単」と読むのは早いです。
受ける層、通年でいつでも受けられること、集計期間の長さ。全部混ざっています。
費用のほうは簿記2級と宅建、取るまでにいくらかかるかで足し算しました。
宅建は合格率でなく合格基準点が動く
いっぽう宅建は、まったく違う動き方をします。
| 年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 | 合格基準点 |
|---|---|---|---|---|
| 令和7年度 | 245,462人 | 45,821人 | 18.7% | 50問中33点 |
| 令和6年度 | 241,436人 | 44,992人 | 18.6% | 50問中37点 |
| 令和5年度 | 233,276人 | 40,025人 | 17.2% | 50問中36点 |
| 令和4年度 | 226,048人 | 38,525人 | 17.0% | 50問中36点 |
| 令和3年度(10月試験) | 209,749人 | 37,579人 | 17.9% | 50問中34点 |
| 令和3年度(12月試験) | 24,965人 | 3,892人 | 15.6% | 50問中34点 |
| 令和2年度(10月試験) | 168,989人 | 29,728人 | 17.6% | 50問中38点 |
| 令和2年度(12月試験) | 35,261人 | 4,610人 | 13.1% | 50問中36点 |
| 令和元年度 | 220,797人 | 37,481人 | 17.0% | 50問中35点 |
| 平成30年度 | 213,993人 | 33,360人 | 15.6% | 50問中37点 |
| 平成29年度 | 209,354人 | 32,644人 | 15.6% | 50問中35点 |
| 平成28年度 | 198,463人 | 30,589人 | 15.4% | 50問中35点 |
その列で最も高い値最も低い値
令和2年度と令和3年度は、新型コロナの影響で10月と12月の2回に分けて実施されました。
だから機構の10年表では、年度が2行に割れています。
この分割実施を除けば、合格率は15.4%から18.7%のあいだにきれいに収まります。
受験者3万5千人規模だった令和2年度12月試験の13.1%まで含めても、幅は13.1%から18.7%。
いっぽう合格基準点は33点から38点まで動いています。
令和7年度は33点、令和6年度は37点。
同じ50問のうち、4問分の差。
絶対評価か相対評価かで、数字の意味が変わる
これは宅建が相対評価で運用されているからです。
上位から一定の割合を合格させる方式。
だから問題が難しければ基準点が下がり、易しければ上がる。
合格率のほうが動かないよう調整されている、と言い換えてもいい。
宅建の合格率を年度で比べても、その年の試験が難しかったかどうかは分かりません。分かるのは基準点のほうです。
簿記のような絶対評価の試験と、宅建のような相対評価の試験。
合格率という数字が持っている意味が、そもそも違います。
前者では合格率が難易度のぶれを表し、後者ではそれが基準点に現れる。
この2種類を同じ表に並べて「どっちが難しい」と論じても、答えは出ません。
危険物は乙4だけ33.8%、他の乙種は6割台
同じ資格名でも、区分が違えば別の試験だと思ったほうがいい場合があります。
乙種第4類33.8%と乙種第3類68.1%
消防試験研究センターが公開している令和8年4月から6月の実施状況。
甲種は34.8%。
受験者4,839人に対して合格者1,683人でした。
乙種第4類は33.8%。
受験者60,662人に対して、合格者20,494人でした。
ところが同じ乙種でも、第1類は67.7%、第2類は65.0%、第3類は68.1%、第5類は64.4%、第6類は66.8%。
軒並み6割台後半。丙種は50.5%でした。
乙4が半分になるのは、受ける層が違うから
乙種第4類だけが33.8%。
他の乙種の半分程度になっています。
第4類(ガソリンなどの引火性液体)は受験者が桁違いに多い。
他の類の受験者は「すでに乙種のどれかを持っていて、科目免除を使って類を増やしている人」が中心です。
乙4の60,662人に対し、他の類は2,400人から3,300人程度。
母集団の性格が違います。合格率の高い低いを、そのまま難易度に読み替えることはできません。
情報処理技術者試験の40.6%は見なくていい
IPAの情報処理技術者試験も同じです。
令和7年度の年度合計は応募770,720人・受験627,652人・合格254,602人で、合格率40.6%。
中身には幅があります。
ITパスポートは48.6%。
情報処理安全確保支援士は20.7%。
「情報処理技術者試験の合格率」というひとくくりの数字は、見なくていいです。実質的な意味を持っていません。
FPは3級と2級で40ポイント違う
FPも同じ形。
日本FP協会の2025年10月から2026年2月のCBTは、3級学科86.60%・3級実技84.88%。
2級は学科47.18%・実技56.47%です。
3級と2級で40ポイント近く違います。
FP2級の受験料と講座代は別記事で1件ずつ拾いました。
合格率より、実数と受験率のほうが使える
数字を並べてみて、言えることは3つあります。
資格どうしの比較には使えない
合格率は、資格どうしを比べる道具としては弱いです。
分母が申込者か受験者かで数字は動く。
絶対評価か相対評価かで意味も変わる。
級や類でまるで別物になる。
一覧表に並べると比べられそうに見えますね。実際には同じ物差しに乗っていません。最初に出した表も、そういう表として作ってあります。
同じ試験の時系列なら変化が読める
比べるなら、同じ試験の時系列です。
簿記2級なら、回ごとの11.9%から28.8%という幅。
宅建なら合格率ではなく、33点から38点という基準点の動き。
行政書士なら、合格率が令和6年度の12.90%から令和7年度の14.54%へ上がったという変化。
その裏で、申込者は59,832人から63,845人へ増えています。
合格者は6,165人から7,292人へ、18.28%増。
同じ団体が同じ定義で出している数字どうしなら、変化の意味は読み取れます。
3分の1が受けに来ない、が示していること
合格率よりも、実数と受験率のほうが実用的な情報を持っています。
応用情報技術者に応募した3分の1が、受けに来ていないこと。
宅建の申込者60,637人が、当日いなかったこと。
これは試験の難しさではありません。「申し込んでから試験日までを走り切れるか」という別の問題です。
合格率を下げている要因の一部は、実は準備が続かないことのほうにある。
だとすれば効くのは、難易度の見極めより、続けられる環境のほうですね。
まとめ|合格率5.3%〜86.60%、横に並べても比べられない
- 直近の合格率は気象予報士5.3%からFP3級学科86.60%まで、16倍以上の開き
- 公認会計士の公式合格率7.4%は出願者が分母。論文式の受験者で割ると35.1%
- 応用情報技術者は応募125,041人に対し受験82,668人。3分の1が受けに来ていない
- 簿記2級の統一試験は11.9%〜28.8%まで動くのに、ネット試験は4年続けて30%台
分母の定義が団体ごとに違うので、上の一覧表は「並べただけの表」です。
比べられるのは、同じ団体が同じ定義で出している時系列のほう。
合格率を並べれば難易度の順番が出る。始める前の期待はそれでした。
出てきたのは、9団体で分母の取り方がばらばらだという事実です。
独学で粘るか講座を使うか。その判断のほうが、合格率の比較より先に来ます。
講座代の差は同じ資格でも、講座によって総額はどれだけ違うのかに。
割引でどこまで下がるかはスクール8社の割引後の額で見られます。
団体の発表が出たら、そのつど数字を入れ替えます。
社労士と診断士の合格率は表に載せていない
分母が出せない試験は、行ごと表から落としました。社労士と診断士は、数字にたどり着けませんでした。
- 社会保険労務士試験の合格率。オフィシャルサイトの合格発表ページは第58回(令和8年度)のもので「発表資料につきましては、合格発表日以降に掲載いたします。」とあり、過去回の受験者数・合格者数を掲載したページを見つけられませんでした。表に載せていません。
- 中小企業診断士試験の合格率。中小企業診断協会の公式サイトに接続できず、数字を確認できませんでした。
- 看護師・介護福祉士・社会福祉士の国家試験の合格率。厚生労働省と社会福祉振興・試験センターの公式ページを見ましたが、直近の受験者数・合格者数を掲載したページにたどり着けませんでした。
- 保育士試験の合格率。全国保育士養成協議会の公式サイトに、受験者数・合格者数の統計ページを見つけられませんでした。
- 第一種・第二種電気工事士試験の合格率。電気技術者試験センターのプレスリリース一覧に試験結果の発表があることは確認できましたが、個別の数値までは確認できませんでした。
- 司法書士試験の合格率。法務省の発表資料には受験者数と合格者数はありますが、合格率という項目がありません。本文中の5.2%は当サイトで割った数字です。
- FP1級の学科試験の合格率。日本FP協会は1級学科を実施しておらず、実技のみの扱いです。きんざい側の数値は確認できませんでした。
- 各試験の「受験率」のうち、IPAと行政書士試験研究センター以外のもの。公式に受験率として発表されている数字ではなく、公表されている申込者数と受験者数から当サイトで計算しています。
分母の定義がそろわないかぎり、合格率の横並びは作れません。
上の一覧は、順位表ではなく置き場所です。
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