試験当日の持ち物を9資格で並べた、腕時計が禁止の試験もある
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社労士は0分、基本情報技術者は80分。
遅刻して入室が認められる限界です。

腕時計は、持参必須の試験と持ち込み禁止の試験に割れました。
同じ「資格試験」という言葉でも、当日のルールは逆を向きます。9試験の公式受験案内を2026年9月3日に読んだ結果です。
この記事でわかること
- 腕時計を試験室に持ち込めないのはITパスポート・基本情報・FP2級3級
- 遅刻の入室締切は社労士0分、宅建30分、基本情報80分
- 宅建は時計をA・B・Cの3段階に分け、筆箱や鉛筆キャップまで名指しで禁止
- 電卓を持ち込めるのは9試験のうち日商簿記だけ
試験当日の腕時計は、CBTとペーパーで正反対【結論】
ITパスポート・基本情報技術者・FP2級3級は、腕時計そのものを試験室に持ち込めません。
9試験の当日ルールを横に並べる
抜いたのは方式と腕時計と、入室の締切の3つ。
| 試験 | 方式 | 腕時計 | 遅刻の入室締切 |
|---|---|---|---|
| 宅地建物取引士 | ペーパー | 持参(時刻確認のみ) | 開始30分後 |
| 社会保険労務士 | ペーパー | 持参(通信・計算・音なし) | 猶予なし |
| 行政書士 | ペーパー | 腕時計か懐中時計を1個 | 開始30分後 |
| 日商簿記 | ペーパー | 通信できる機器は禁止 | 全国共通の分数なし |
| ITパスポート | CBT | 持ち込み不可 | 開催時間内なら制限なし |
| 基本情報技術者 | CBT | 机上に置けない | 開始80分後 |
| FP2級・3級 | CBT | 持ち込み不可 | 開始30分後 |
| 英検(1〜3級) | ペーパー | 持参 | 開始30分後 |
| TOEIC L&R | ペーパー | 持参 | 受付時間の終了まで |
その列で最も高い値最も低い値
分かれ目は、試験室に時計があるかどうか
CBTの3試験は、残り時間が画面に出ます。
ITパスポートの案内にはこうあります。
試験の残り時間は受験画面上に表示されます
だから時計が要らない。むしろ持ち込みが不正行為。
ペーパーの側は逆。社労士の案内は「原則として試験室に時計はありません」と書いています。TOEICはさらに踏み込んで、試験中に時刻のアナウンスをしないと明記しました。
ITパスポートと基本情報とFP2級・3級だけを受けるなら、試験用の腕時計は買わなくていいです。
「腕時計は着けたままでいいのでは」
ITパスポートでは通りません。時計は腕時計を含めて試験室に入れられません。預け先はカバンかロッカー。
預けていない状態が、そのまま不正行為の説明に出てきます。
遅刻の入室締切は、社労士0分と基本情報80分
社労士は試験開始時刻に着席していなければ受験できません。
締切を分数で並べ直す
数字が出ていた7試験。
| 試験 | 入室が認められる限界 |
|---|---|
| 基本情報技術者 | 80分 |
| FP2級・3級 | 30分 |
| 宅地建物取引士 | 30分 |
| 行政書士 | 30分 |
| 英検(1〜3級) | 30分 |
| 英検(4級・5級) | 15分 |
| 社会保険労務士 | 0分 |
その列で最も高い値最も低い値
上と下の差は80分。
社労士だけ、着席時刻が開始より前にある
選択式は10時00分に着席、10時30分に開始。択一式は12時50分に着席、13時20分に開始。
着席時刻から注意事項の説明が始まります。そのうえで、開始時刻に席にいない人は受けられません。
猶予がゼロの試験は、9つのうちここだけでした。
ITパスポートは「開催時間内なら制限なし」
緩さが際立つのがここ。
申込みをした試験の開催時間内であれば、遅刻による入室制限はありません
ただし終了時刻は動きません。遅れたぶんは、そのまま解答時間から消えます。
基本情報の80分も同じ書き方でした。集合時刻は開始15分前、受付は30分前からです。
腕時計をA・B・Cに分けているのは宅建だけ
宅地建物取引士の試験案内は、時計を3段階に区分しています。
AとBとCの中身
そのまま書き写します。
| 区分 | 扱い | 対象 |
|---|---|---|
| A | 使用厳禁 | スマートウォッチ等の無線通信機器類 |
| B | 不可 | 置時計、タイマー、ストップウォッチ |
| C | 可 | A・Bを除く時計(動作音のないもの) |
Bの理由まで書いてあります。「動作音がする物があり一律不可」。
Cは電波時計も可。アラームは解除する条件つき。
使えるのは時刻確認だけ、机に出す指示もある
宅建の絞り方はもう一段細かい。
試験時間中に使用できる腕時計は、時計機能(時刻確認)のみのものに限ります
さらに、監督員が腕時計を机の上に置いて使うよう指示する場合がある、とも書かれています。腕から外させる想定ですね。
社労士・英検・TOEICは「時計として使う」ほうを禁じる
3試験は区分表を作らず、用途で切っています。
- 社労士:携帯電話・スマートウォッチ等を時計として使用することはできない
- 英検:会場内の携帯電話等の使用を禁止(時計としての使用も禁止)
- TOEIC:置時計、携帯電話、ストップウォッチ、ウェアラブル端末は時計として使えない
行政書士はもっと広く、計算機能・通信機能が付いた腕時計やめがねを含む電子機器を全部止めました。電源を切り、当日配られる封筒に入れてカバンへ。
電卓を持ち込めるのは、9試験のうち日商簿記だけ
日商簿記はそろばんか電卓のどちらかを1つ使えます。
使えるのは四則演算のみ
持ち込めない機能は名指し。
- 印刷(出力)機能
- メロディー(音の出る)機能
- プログラム機能(関数電卓、売価計算・原価計算の記憶機能)
- 辞書機能(文字入力を含む)
関数電卓は、この一行で落ちます。
日数計算・時間計算・換算・税計算・検算は例外
禁止の線引きが機能名まで下りていました。
次のような機能は、プログラム機能に該当しないものとして、試験会場での使用を可とします。日数計算、時間計算、換算、税計算、検算
条件は「音の出ないものに限る」。ここまで公表している試験は、9つのうち簿記だけでした。
宅建は机に置くだけで不正行為
宅建が禁じているのは使用より前。机に出した時点で対象です。
書籍、電卓等の計算機類、ノート・メモ類は、試験時間中に机上へ出せません。使えば不正行為とみなされ、受験禁止の処分になります。
社労士も電卓を電子機器類として名指しし、試験室内で使えないとしました。FP2級・3級は計算機の持ち込みそのものが不可で、代わりに試験画面上の計算機を使います。
机に出せる物は、9品目までの許可リスト
行政書士が机上に認めているのは9種類でした。
行政書士とITパスポートの許可リスト
書かれている物以外は出せません。
| 試験 | 机上に置けるもの |
|---|---|
| 行政書士 | 受験票、筆記具、腕時計か懐中時計1個、鉛筆削り、マスク、ハンカチ、ポケットティッシュ、目薬、点鼻薬 |
| ITパスポート | ハンカチ、ポケットティッシュ、目薬、水、確認票、受験者注意説明書、会場備品のメモ用紙とシャープペンシル |
| 基本情報技術者 | ハンカチ、ポケットティッシュ、目薬、水、ログイン情報シート、会場備品のメモ用紙とボールペン |
基本情報は上着まで預けます。机上の物以外は、携帯電話も荷物も指定のロッカー行きです。
宅建は筆箱と鉛筆キャップまで名指し
記述の細かさは、宅建が抜けていました。
禁止物の例:筆箱(ペンケース)。鉛筆キャップ。シャープペンシル芯ケース。ツバのある帽子。
許可リストに書かれていない物は使えない、という白リスト方式。筆箱は机の上どころか、中身を出して足元へということになります。
筆記用具は硬度まで決まっている
鉛筆の濃さまで指定。
- 社労士:HBの鉛筆、HBのシャープペンシル、プラスチック消しゴムのみ
- 日商簿記:HBまたはBの黒鉛筆、シャープペン、消しゴムのみ
- 行政書士:BかHBの黒鉛筆かシャープペンシル、プラスチック消しゴム、蛍光ペン
蛍光ペンで割れました。社労士と簿記は不可、行政書士は可。定規は3試験とも認めておらず、鉛筆削りは行政書士だけが許可しています。
社労士は帽子類の着用をフードごと認めず、理由も書いていました。当日の本人確認が困難になるから。
本人確認書類は、2026年に2つの試験で変わった
英検とTOEICが、同じ年に別々の方向で条件を足しました。
英検は1級〜3級で原本提示が必須になった
2026年度第1回からです。
本会場(公開会場)で1級から3級を受験する受験者は、試験当日に「協会が定める顔写真付き身分証明書」の原本提示が必須です
4級・5級は不要。認められるのは学生証・生徒手帳・運転免許証・パスポート・マイナンバーカード。社員証・在留カード・特別永住者証明書・障害者手帳も並びます。
スマートフォンの画面で見せるのは無効。デジタル学生証も不可です。
TOEICは国籍で使える書類が違う
2026年4月以降の公開テストから。
| 区分 | 認められる書類 |
|---|---|
| 日本国籍 | 運転免許証、パスポート、マイナンバーカード、障害者手帳、学生証 等 |
| 日本国籍以外 | 在留カード、パスポート(海外発行可)、特別永住者証明書、マイナンバーカード |
日本国籍以外の受験者は、運転免許証と学生証では受けられません。同じ会場の同じテストで、書類の条件が分かれます。
TOEICは書類に加えて証明写真も要ります。裏面に氏名と受験番号を書いて、受験票に貼る形。両方そろわない人は受験できません。
デジタル学生証は3試験で名指しの不可
英検、ITパスポート、基本情報技術者。3つとも、スマートフォン用アプリの学生証を認めていません。海外の学校の学生証も同じ扱いです。
ITパスポートと基本情報は、書類を出せなければ理由を問わず受験できないと書いています。
忘れたときに救われる試験と、救われない試験
TOEICは受験票を紛失しても受けられます。
TOEICは予備の受験票を受付でもらえる
公式のFAQにある文言です。
受験票を紛失した場合でも受験は可能です
当日に受付で予備の受験票を受け取り、証明写真を貼って使います。ただし本人確認書類と証明写真そのものを忘れたときは、受けられません。
英検は当日ではなく、翌々日に失格になる
珍しい仕組みです。
身分証明書を忘れても、受験自体はできます。そのかわり試験翌々日の午前9時30分までに指定の方法でアップロードしないと、成績結果が「無効」になります。
受験票と本人確認票と身分証明書を全部忘れた場合は、その場で断られます。
FP2級・3級には、そもそも受検票がない
CBTへ完全に移った結果。
受検票は発行しませんので、ご自身で予約の管理をお願いします
忘れるという論点が制度ごと消えました。ITパスポートも近い作り。確認票を印刷できなくても、受験番号・利用者ID・確認コードの3つの控えがあれば専用用紙に書き写せます。
宅建は受験票が「届かない場合」の再発行だけを書いていました。当日に相談係へ寄れば、本人確認のうえで手渡しです。
退室のルールは、試験ごとにまるで違う
宅建は途中退出を一切認めていません。
宅建は説明開始後の退出そのものが禁止
案内の文言が強い部類でした。
不正受験防止の観点から、説明開始後及び試験時間中の途中退出は禁止します
体調不良で救急車を呼ぶ場合を除き、出れば棄権の扱い。答案は採点されません。
社労士は択一式で150分ぶん出られる
社労士は時間帯で切ります。
| 区分 | 退室禁止 | 退室できる時間 |
|---|---|---|
| 選択式 | 10:00〜11:10、11:40〜11:50 | 11:10〜11:40(30分) |
| 択一式 | 12:50〜14:10、16:40〜16:50 | 14:10〜16:40(150分) |
許可を得ればトイレと飲水ができます。飲料水はペットボトルのみで、ボトルカバーと水筒は不可です。
行政書士は出た時点で欠席扱い
時間帯の指定はあります。開始の午後1時から午後2時30分まで、そして終了前10分間は退室できません。
それ以外の時間なら出られます。ただし退室すれば受験放棄とみなされ、欠席の扱いになります。
英検は原則禁止で、やむを得ない場合だけ一時退室と再入室ができます。リスニングの準備時間に入ってから出ると、戻れません。TOEICは受付時間の終了後に休憩がなく、退室も認められないと書いています。
【Q&A】持ち物で迷いやすい4つ
Q. スマートウォッチは、通信を切れば使えますか
使えません。
宅建はA区分に置いて「使用厳禁」とし、無線機能を切っていても対象にしています。社労士も英検もTOEICも、時計としての使用を名指しで止めました。
Q. 会場に時計は掛かっていますか
期待しないほうが早いです。
社労士の案内は「原則として試験室に時計はありません。ある場合でも正確な時刻とは限りません」と書いています。TOEICは時刻のアナウンスもしません。
CBTの3試験だけは、画面に残り時間が出ます。
Q. 飲み物は机の上に置けますか
試験によります。
ITパスポートと基本情報技術者は、机上に置けるものの中に「水」が入っています。社労士はペットボトルのみで、ボトルカバーとボトル缶と水筒が不可。宅建の許可リストに飲料の記載はありません。
Q. 帽子はかぶったままでいられますか
社労士は不可でした。
フードを含めて着用を認めておらず、理由も当日の本人確認が困難になるためと書いています。宅建は禁止物の例として「ツバのある帽子」を挙げました。
日商簿記の遅刻時間とTOEICの受付時間は、分数まで取れていない
- 9試験の公式受験案内・当日ページを2026年9月3日に読み、数字と文言はそこから取りました
- 日商簿記の遅刻の許容と退室可能時間は、統一試験を受験地の各商工会議所が個別に定めるため全国共通の分数がありません。公式にあるのは「試験会場への来場は時間厳守としてください」の一文だけです
- TOEICの遅刻は「受付時間終了まで」とだけ規定され、受付時間そのものは受験票に載るので、公式ページからは分数を出せませんでした
まとめ|腕時計と遅刻は、試験ごとに逆を向く
- 腕時計を試験室に持ち込めないのは、ITパスポート・基本情報技術者・FP2級・3級の3つ
- 残り時間は画面に出るため、CBTの3試験に時計は要らない
- ペーパーの5試験は逆で、社労士は「原則として試験室に時計はありません」、TOEICは時刻のアナウンスもしない
- 遅刻の入室締切は社労士0分、宅建・行政書士・FP・英検30分、基本情報80分
- ITパスポートだけ「開催時間内なら制限なし」。ただし終了時刻は繰り下がらない
- 宅建は時計をA・B・Cに分け、電波時計は可、置時計とストップウォッチは一律不可
- 宅建の禁止物には筆箱・鉛筆キャップ・シャープペンシル芯ケースが名指しで並ぶ
- 電卓を持ち込めるのは9試験のうち日商簿記だけ。四則演算のみで、日数計算と検算は例外で可
- 英検は身分証明書を忘れると、当日ではなく翌々日の午前9時30分に成績が無効になる
- 退室は宅建が全面禁止、社労士は択一式で150分、行政書士は出た時点で欠席の扱い
失格の分かれ目は、勉強量とは別のところにありました。
自分が受けるのはCBTかペーパーか。先にそこを見分けると、買う物も、持っていく物も決まります。
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